アトリエのある住宅

コロナ禍で感じた人とコミュニメーションすることの大切さと楽しさ、リモートワークという働き方をベースにした仕事と生活の繋がり方。人を遠ざけるのではなく、色々な人たちが集まる場所をつくろう。友人、仕事関係、近所の方や子どもたち、色々な人たちが集まる交流の場をつくりたいと考え、設計を進めていきました。
限られたボリュームの中で空間の使い方を制限してしまうと、どうしても窮屈になってしまいます。大勢の人たちが訪れることができるように、アトリエ部分と住宅部分を一体化し、時間帯によって様々な用途に利用できる空間を配置することにより、それぞれの空間を使わない時間帯を減らし、空間を広く利用できるような計画としました。
アトリエ部分は、設計事務所の業務や作品作りを行う他、近所の子どもたちと図工を楽しむ時間を開催するなど色々な人たちが集まる場になりますが、それ以外の時間帯は、図書コーナーや子どもの勉強スペースとして利用することができます。住宅の中心にあるキッチンは、食卓であり、カフェであり、打ち合わせスペースや休憩スペースとしても利用することができます。家族と、訪れた人たちと、みんなで時間をかけて育てていきたい住宅です。

用途/住宅兼アトリエ
構造/木造1建
所在地/静岡県裾野市
家族構成/夫婦+子供2人
竣工/2023.8
設計/アトリエ奏(村井之俊+村井藍)


金属仕上と左官仕上を併用した外壁。同一系色で統一感を持たせました。

エントランス外観。

エントランス床。お気に入りのタイルを散りばめました。

住宅部分とつながるアトリエ。設計業務や作品作りを行う以外に、子どもたちと図工を楽しむ時間を開催するなど、色々な人たちが集まる場になります。

長い棚には、本だけでなく制作した作品や好きなものを並べて楽しむことができる。

エントランスからリビング空間を見る。土間から一段上がった床は柔らかい無垢のフローリングを採用しました。


長いキッチンは、料理をするだけでなく、勉強や仕事ををする場になったり、打ち合わせなどにも利用したりと、色々な用途で使うことができます。

みんなの様子を眺めながら料理や作業ができるキッチン。

壁仕上は施主施工で塗装を行いました。


造作のバスルーム。

クローゼットを兼ねた通路。

それぞれ違う形の個室。家族の成長に合わせて、部屋の用途や使い方が変わっていきます。

 

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