この家のテーマは「働く+住む+子育て」です。
この家にはアトリエ(仕事場)があります。働きながら、子育てをしながら、家族で楽しくで暮らすことのできる空間を設計しました。
限られたボリュームの中で空間の使い方を制限してしまうと、どうしても窮屈になってしまいます。それぞれの空間の使わない時間帯を減らし、空間を広く利用できるようにするために、アトリエ部分と住宅部分をつなぎ、時間帯によって様々な用途に利用できる空間としました。
アトリエ空間は、設計事務所としての機能に加えて、図工教室を開催できる場所になり、近所のこどもたちが集まる場所となります。休日や夜間などのプライベートの時間帯は、この空間が図書館・勉強スペース・リラックススペースになります。住宅の中心にある大きなキッチンは、料理をする場所としての機能だけでなく、作業をしたり、仕事の打ち合わせスペースや休憩スペースとして利用することもできます。
プライベートスペースは最小限に抑えながらも、こどもたちの成長に合わせて、使い方が変わっても使いやすいようにレイアウトしました。
楽しく働くこと、楽しく子育てすること、家族みんなで楽しく住むこと。
常識にとらわれずに、考え方や暮らし方を少しだけ違う方向から見てみると、自分たちに合った新しい家のかたちができるのだと思います。
用途/アトリエ兼住宅
構造/木造1階建
所在地/静岡県裾野市
家族構成/夫婦+子供2人
竣工/2023.8
設計/アトリエ奏(村井之俊+村井藍)
金属仕上と左官仕上を併用した外壁。同一系色で統一感を持たせました。
エントランス外観。
住宅部分とつながるアトリエ。設計業務や作品作りを行う以外に、子どもたちと図工を楽しむ時間を開催するなど、色々な人たちが集まる場になります。
長い棚には、本や制作した作品や好きなものなど、色々なものを並べて楽しむことができます。
エントランスからリビング空間を見る。
長いキッチンは、料理をするだけでなく、勉強や仕事ををする場になったり、打ち合わせなどにも利用したりと、色々な用途で使うことができます。
みんなの様子を眺めながら料理や作業ができるキッチン。
ザラザラした壁。
造作のバスルーム。
それぞれ違う形の個室。家族の成長に合わせて、使い方が変化します。
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