建築さんぽ~静岡県賀茂郡松崎町~

建築さんぽ。
今回は、静岡県賀茂郡松崎町(西伊豆)に行ってきました。

最初の目的地は、「なまこ壁通り」
松崎と言えば「なまこ壁」のイメージがあります。
ところで、「なまこ壁」とは?

簡単に言うと、鏝(コテ)を使って漆喰でナマコの様に形状を整えたデザインの壁です。
職人さんの左官技術が無いとできない技法で、左官工事自体が減ってきている現在、なまこ壁を作ることのできる職人さんも減ってしまったようです。
最近では、地元の方々により、なまこ壁の伝統技法を残そうという活動も起こっているようです。

なまこ壁通りから少し歩くと、
歩いている人が描かれている壁を発見。

気になったので、写真を♪

その先に、
「ときわ大橋」という、ちょっとレトロでかわいい橋が現れます。
松崎といえば「なまこ壁」だったイメージが、町を歩いているうちに、大正ロマンな感じに変わります。

「ときわ大橋」を渡ると、
ときわ大橋に雰囲気の似た、不思議でかわいい時計塔を発見。
不思議なデザインに加えて、時計の時間も13時まである謎に包まれた素敵な時計塔です。
これは大正ロマンではなく、松崎ロマンと言った方が良いと思えてきました。

時計塔の後ろにある建物は「中瀬邸」。
約100年前の明治時代に建てられた呉服商の商家で、内部の見学ができます。

内部は、細かいデザインとアイデアに溢れた居心地の良い空間でした。
現代建築とはまた違う豊かさが、素敵な時間をつくりだしています。

少し場所を移動して、石山修武さん設計の「伊豆の長八美術館」へ。
歩くたびに表情を変えてくれる、とても不思議で面白い建築でした。
ちなみに、さきほどの不思議な時計塔も、石山修武さんの設計だったようです。
そして、この形状を作り上げたのは、漆喰技術の優れた左官職人さんたち。
しかもこの建築の左官のために、全国から左官名人と言われる方々が集まったようです。

「伊豆の長八美術館」に立っている棟。
ナシミエントの塔という名前がついているこの塔の彫刻を手掛けたのは、スペインのバルセロナにあるサグラダ・ファミリアの主任彫刻家の外尾悦郎さんによるものです。
やはり、松崎という町から左官は外せないですね。

松崎町は、港町であると同時に、独特な雰囲気が漂う不思議な町でした。
「歩いているだけでも楽しい町」
そんな言葉が似合う素敵な町でした。

町全体がコンパクトにまとまっていて、自動車の交通量もそんなに多くないので、お子様連れのお散歩にもちょうどいいですね。
桜葉餅やうなぎやさんまなど、美味しいものもたくさんです。
松崎ロマンを感じに、おでかけしてみてはいかがでしょうか。

アトリエ奏
村井之俊